SIP 革新的燃焼技術 ガソリン燃焼チーム

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当量比分布がエンドガス自着火・圧力波発生過程へ及ぼす影響

 

詳細反応機構を用いた圧縮性流体解析手法により定容容器ノッキングシミュレーションを実施した.本研究では,多段噴射を考慮し,容器内の当量比分布がノッキング強度に及ぼす影響を調べた.その結果,ある設定条件(下左図のCase B)では,特徴的な二段の自着火が発生し(下右図),予想と反してノッキング強度が大きくなることがわかった.ノッキング現象において,燃料分布の重要性を示す結果である.

佐藤伴音
佐藤伴音
北海道大学大学院

詳しくは:
Tomonari Satoh, Hiroshi Terashima, “Effects of fuel/air mixture distribution on end-gas autoignition and pressure wave generations in knocking combustion”, 26th International Colloquium on the Dynamics of Explosions and Reactive Systems (2017)

コメント

ノック抑制に向けて当量比分布を工夫した解析を実施しました.当初の予想(ノック強度低減)とは異なる結果となりましたが,逆に一様分布では見られない現象を見い出すことができ,大変興味深い結果だと思います.

寺島洋史 北海道大学准教授