SIP 革新的燃焼技術 ガソリン燃焼チーム

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研究概要

高効率ガソリンエンジンのためのスーパーリーンバーン研究

内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的燃焼技術」のガソリン燃焼チームは、リーダー大学の慶應義塾大学および以下に示す22大学(29クラスター)が4つの研究班(着火向上班、火炎伝播促進班、冷却損失低減班、燃料・ノック抑制班)を構成して研究開発に着手しました。2016年度からは、ばらつき縮減班、モデル班を追加し、ディーゼル燃焼チーム、損失低減チーム、燃焼制御チームとの研究連携を強化いたしました。
SIPエンジンラボラトリーを設立して、チーム共用の「研究拠点(オープンラボラトリー)」として運用するとともに、「SIP共通ガソリン」および「サロゲート燃料」を設定し、全クラスターが燃焼実験およびモデル構築の際の標準燃料として使用することで、クラスター間の各種データの比較検証を確かなものにしております。
自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)の支援を受けながら、日本全国一丸となった強力な産学連携体制の下に、スーパーリーンバーン研究を実施しています。

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研究開発拠点(共用設備)

慶應義塾大学が共用エンジンラボを設置して研究を推進
【(株)小野測器テクニカルセンター内 慶應義塾大学SIPエンジンラボラトリー】

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試験用燃料の統一

従来の研究

ガソリンスタンド等で販売されている市場のガソリン燃料は、JIS等の規格により、燃料の密度、発熱量、オクタン価、等々が一定の範囲内になるように製造されております。しかしながら、燃料供給会社の燃料製造時のロットにより、ガソリン燃料を構成する成分の組成および燃焼特性は、違いが存在いたします。
過去のエンジン燃焼研究では、同一のガソリン燃料を使用しておらず、燃料成分の微妙な差により、各クラスター大学・企業間でのデータ比較が困難でした。すなわち、
・燃料が異なるため、大学や企業で出された同じ実験のデーターを比較するのが難しい
・燃料が異なるため、異なる実験のデーターと見て検証するのが難しい
という課題がありました。

本研究

試験用燃料の一括手配により、全大学が使用する燃料成分を統一
・SIP共通ガソリン(レギュラー・ハイオク)
・SIP共通サロゲート燃料(TRF,S5R,S5H,S10R,S10H)

*本WEBサイトのダウンロードページより「SIPガソリンサロゲート燃料の組成と特性」を公開しております。

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研究のねらい

スーパーリーンバーン(超希薄・高流動・高EGR燃焼)技術により、2020年までにガソリンエンジンの熱効率を50%まで飛躍的に向上させることを目指します。

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取り組むべき課題と研究方針

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目的達成のためのコンセプト、課題、解決手法

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研究紹介動画(SIPオープンラボ公開の折のプレス発表用素材)